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タックルを躱してトライを取るCTB松島
画像参照:朝日新聞デジタル

6月24日、世界ランキング11位のラグビー日本代表は東京の味の素スタジアムで、代表選では史上2位となる約3万人の大観衆を前に世界ランキング3位のアイルランド代表とテストマッチを行った。
22−50で完敗した先週6月17日からの再戦となる。
日本代表は共同キャプテンであるHO堀江のリザーブスタート、CTB立川の欠場を始め、怪我で主力選手の多くを欠く中、節目の50キャップ目となるFLマイケル・リーチがゲームキャプテンを務めた。
前の試合から先発8人を大胆に入れ替え、テストマッチらしく若手を多く配した構成に、この試合でラストゲームを公言するトンプソン・ルークなどのベテランを交えたメンバーで挑んだ。
日本代表はアイルランドの激しい攻撃にDFに回る場面が多く、5トライを許して13−35というスコアで敗れた。
先週の2試合を含めた通算対戦成績は9戦0勝9敗となった。
ゲームの内容としては、体格で優るアイルランドの選手に対して、日本代表は前に出て鋭いタックルを80分間入り続けた。
攻撃面では、最初のトライの起点となったLOヘルウヴェを始めとして当たり負けしない強さを見せ、連続攻撃からCTB松島WTB山田のトライが生まれるなど、世界のトップを相手に日本の攻めが通用するところを見せつけた。
2019年のワールドカップ日本大会の同組での対戦が決定している相手だけに、勝利を奪えなかったのは残念ではあるが、世界のトップに意地を見せた。
本番となるW杯では、今回得られた課題を修正し金星を期待したい。




3万人が息を呑む気迫のタックル!2年後までに戦術面の修正を!

前半

立ち上がりの3分、ターンオーバーでボールを奪った直後、大きく展開しようとする中でのパスが乱れた。
こぼれたボールをCTBギャリーに奪われ、そのままトライを許してしまう。
10分には連続攻撃から外にスペースを作られると、グラウンド隅へのFLジョシュの突進を止めることができず、立て続けにトライを奪われてしまう。
小倉のPGで3点を返すものの、LOキーランのトライで3−21と突き放される。
しかし、24分、連続攻撃からLOヘルウヴェのビッグゲインから松島が相手のタックルを躱してトライを奪った。
反撃の狼煙となるかと期待されたが、ゴール前の密集からキャプテンのFLリースにパワーで押し切られ、前半は8−28で折り返すこととなった。

後半

後半の開始直後、前に出るDFでプレッシャーをかけてアイルランドのミスを誘うと、苦し紛れのキックから日本のチャンスが生まれる。
崩れたアイルランドDFに強いヒットでゲインを重ねて、FL松橋が飛び込んでトライ!かと思われたが、ここは直前にSH流のノックオンがあってトライならず
ここからしばらくは我慢の時間となるが、ミスが少ないアイルランドの連続攻撃を20フェーズ以上もゲインを許さず、日本の選手から連発されるビッグタックルの度に客席からは歓声が響いた。
スコアが動いたのは22分。
ライン際へ展開しながら松田のDFラインの裏を狙ったグラバーキックが相手DFに当たるが、このボールがチェイスのためにライン際を駆け抜けようとしていたWTB山田の腕に入る。
山田はスピードに乗ったままライン際に飛び込み、13−28と追いすがる。
しかし、山田のトライの直後、アイルランドが早い展開から日本DFラインの裏をつくキック。
このキックにSHマーミオンが飛び込むが、後ろから追いついたFB野口がインゴール内での執念のタックルでノックオンを誘い、トライを許さない。
終盤に1トライを許すも、後半に失った得点はこの1トライのみだった。

試合の総括

魂のタックル!体格で優る相手を抑え込む!

ボールの支配率は7割近くがアイルランド、グラウンドのテリトリーでも劣勢になるなど、試合をコントロールしていたのはアイルランドと言えるだろう。
しかし、世界トップクラスの猛攻に対して、日本代表の桜ジャージの激しいタックルが80分間で合計184回も突き刺さった。
前半の立ち上がり、浮ついた時間帯に連続でトライを許したものの、後半に入ってからは20フェーズを超えるアイルランドの攻撃にもゲインを許さず、DFラインも崩されなかったのは見事の一言。
前に出るDFでプレッシャーをかけていき、現役大学生FB野口が最後尾で1対1で相手を仕留め、マイケルリーチが迫力のあるタックルで相手を押し返すと、その度に大観衆が歓声を挙げた。
先週の試合では1対1の場面で押し込まれる場面が多かっただけに、1週間で課題をしっかりと修正できたことは大きな成果と言えるだろう。

当たり負けしない!真っ向勝負でゲインをもぎ取る強さ!

攻撃面でもトライにつながるビッグゲインを見せたLOヘルウヴェを始め、FLリーチ、FL松橋、No.8マフィなど、世界のトップに対しても当たり負けをしない強さを見せた。
WTB松島のステップはアイルランドのDFを翻弄し、多くのチャンスを生み出した。
ただし、チャンスにミスが起こるなど、せっかく作り出した好機を活かしきれていない場面が多かったため、今後はトライを取りきる力が求められるだろう。

意地を見せた日本!次は勝利を!

スコアだけ見れば完敗と言えるものの、最後まで激しさ、ひたむきさを失わなかった日本代表。
1週間前の試合での1対1でのディフェンスの甘さ、スクラムでの劣勢といった課題をしっかりと修正してきた。
前半に不用意な失点があったものの、ゲーム内容ではスコアほどの差は感じない。
通算成績では9戦負けなし、ワールドカップでの対戦も決定しているアイルランドだが、今回の結果には背中に嫌な汗をかいたことだろう。
ただし、今回はあくまでテストマッチ。
怪我でベストメンバーではない日本だが、アイルランドも主力の多くはライオンズのNZ遠征に向かっている
次の対戦がワールドカップになるかは未定だが、10戦目こそはお互いにベストメンバーの上での勝利を期待したい

テストマッチは収穫あり!2年後に向けて手応えはあり!

おーつきおーつき

いやー、見ごたえあったなぁ!
先週は実力差を感じる負け方をしてただけに、今回どうなるかと思ったけど、大観衆の声援もあってすごい気迫の入ったプレーやったな!

たーじたーじ

そやな!
相手ボールの時間は多かったけど受け身にならず、前に前に出るディフェンスで出足を止めてたし、一人一人のタックルも激しかったわ!

おーつきおーつき

この前の試合で課題になってたスクラムもしっかり修正してたな。
1週間でここまでちゃんと修正できるもんなんやなって驚いたわ。
アタックでもかなりいい形作れてたし、スコアほどの力の差は感じひんかったよな。

たーじたーじ

そうそう。昔の日本代表ってフィジカルで負けてた分、前半は良くてもどうしても後半に息切れして、大量失点っていうパターンが多かったんよな。
でも、今回は最後まで当たりも激しくて、足も止まってなかった。
こういうところを見ると、ほんまに世界との実力差が埋まってきてるんやなって思うわ。

おーつきおーつき

先発した若手のハーフ団も良かったし、ベテラン・若手両方で良い選手がいるっていうのはW杯に向けて期待できるわ!
LOのトンプソン選手はこの試合で引退を表明してるけど、後にもちゃんと選手は育ってるなって思えたな。

たーじたーじ

あとは、今練習してるキックを絡めた攻め方、チーム全体でどう攻めるっていう共通理解の部分で精度を高められれば、もっと良くなるはず。
2019年に向けて、頑張れジャパン!!