ダン・カーターって誰?神戸製鋼でデビューしたラグビー界最高のスター


ダン・カーター
おーつき
2018年、神戸製鋼に入団し、9月14日(金)サントリー戦でデビューしたSOダン・カーター(Dan Carter)選手。 まさにゲームを支配したプレーに、世界最高のスタンドオフの力を感じさせてくれました。
たーじ
「ダン・カーターって誰?」
そんなことをラグビー経験者に聞いたら、口をポカンと開けて正気を疑われるかもしれません。
おーつき
ダン・カーターは、サッカーで言えばクリスチアーノ・ロナウド、テニスで言えばロジャー・フェデラー、バスケットで言えばマイケル・ジョーダン、将棋界の羽生善治というほどのスーパースターなのです。(残念ながら、日本ではラグビー関係者以外はあまり知られていませんが)
たーじ
今回は、ダン・カーターを知らない人にもわかりやすく、彼の経歴やそのプレーの凄さをご紹介していきます。
スポンサーリンク

ダン・カーターのプロフィール

まず、ダン・カーターの凄さの一端を知っていただくためにも、彼のプロフィールを簡単にご紹介します。

名前 ダン・カーター(Dan Carter)
生年月日 1982年3月5日
ポジション SO / CTB
身長 178cm
体重 96kg
NZ代表キャップ数 112
タイトル獲得数・優勝歴 ワールドラグビー年間最優秀選手賞ノミネート5回、受賞3回(受賞回数トップタイ)
テストマッチ(代表選)最多得点記録保持者:1598点
W杯2連覇
スーパーラグビー優勝3回、準優勝4回
スーパーラグビー通算最多得点記録保持者:1708点
スーパーラグビー年間最優秀選手賞2回受賞

いかがでしょうか。
もう、これだけでお腹いっぱいといいますか、どれほどの怪物級の選手なのかおわかりいただけたのではないでしょうか?
ラグビーの神様に愛されているとしか思えないほどの経歴です。

ダン・カーターは彼と同じく、ワールドラグビーの年間最優秀選手賞を3回受賞しているリッチー・マコウと並び、まさにラグビー界最高のスター選手と言えます。
続いて、ダン・カーター選手のこれまでのラグビー人生を振り返って見ましょう。

ダン・カーターの経歴

ラグビー王国ニュージーランドに生まれたダン・カーターは、クライストチャーチ近郊で自然とラグビーに親しみながら育ちました。
そして、クライストチャーチ・ボーイズ・ハイスクール卒業し、20歳でNZ国内リーグMitre10カップにカンタベリーの一員としてデビュー。

すると、早くも翌年には、スーパーラグビーのクルセイダーズに選出され、NZ代表(オールブラックス)としても初キャップを獲得しました。

スーパーラグビー・クルセイダーズでの活躍

21歳でクルセイダースに入団後は、正確なパスとキック、的確な状況判断でチームの中心選手として活躍。
時系列で確認すると以下のようになります。

2004年:年間最優秀選手を獲得
2005年:チームが優勝
2006年:2連覇・年間最優秀選手を獲得
2008年:チームが優勝

2015年までの通算の出場試合数は141試合で、スーパーラグビーの通算最多得点記録となる1708点という記録を打ち立てました。

NZ代表オールブラックスでの活躍

世界最強と称されるオールブラックスでは2015年で代表を引退するまで、豊富な人材を抑えて不動の10番を背負い続けました。
その圧倒的な存在感から世界最高のSOとの賞賛をほしいままにしました。

2005年:ワールドラグビー最優秀選手賞受賞
2011年:W杯NZ大会優勝(ただし、ダン・カーターは大会期間中に負傷離脱)
2012年:ワールドラグビー最優秀選手賞受賞
2015年:W杯イングランド大会優勝、ワールドラグビー最優秀選手賞受賞

最終的なNZ代表キャップ数は「112」は、ただでさえ難しいのに、選手層の厚いNZ代表としては異例とも言える数字。
さらに、テストマッチでの通算の最多得点記録保持者でもあり、1598点という記録は現在(2018年9月)も破られていません。

フランスのプロリーグTOP14、ラシン92へ移籍

2015年、W杯が終わるとNZ代表引退を表明し、フランスのプロリーグTOP14のラシン92と3シーズンプレー。
初年度からフランスリーグ優勝、ヨーロッパチャンピオンズリーグ準優勝に貢献します。

ちなみに、ラシン92との契約の年棒はなんと1億4000万ポンド(約2.5億円)。これは世界のプロラグビー選手の中で最高の金額でした。

2018年、神戸製鋼と2年契約を締結

そして、ラシン92との契約が切れる2017年、動向が注目される中、ダン・カーター選手が発表した次の契約チームが、日本のトップリーグの『神戸製鋼』でした。

神戸製鋼では、日本選手権2連覇を果たし、開幕2連勝で並みに乗る王者サントリーを相手にとったデビュー戦で、自らのトライを含む21得点の活躍で、日本選手権2連覇中のサントリーに勝利。マンオブザマッチも獲得するなど、華々しいデビューを飾りました。

スポンサーリンク

ダン・カーターのプレー

「ダン・カーターのプレーの何がそんなにすごいの?」

ラグビーを知らない人にそう聞かれて、すぐに返答できる人は少ないかもしれません。
「何が?」と言われれば、「全てが」と答えるしかないほど、そのプレーは卓越しています。

百聞は一見にしかず。こちらの動画をご覧ください。

正確無比な左足のキックが凄い!

ダン・カーター選手のプレーの中で特筆すべきなのは、やはり左足から放たれる正確無比なキックでしょう。
テストマッチとスーパーラグビーでの通算最多得点記録を達成できたのは、この正確なキックがあればこそです。

動画の中でもハーフラインくらいの距離からのペナルティゴールを決めたり、難しいライン際からのコンバージョンゴールを決めたり、プレッシャーがかかる中でドロップゴールを決めるシーンがあります。
また、キックパスや相手ゴールラインぎりぎりでタッチに出るキックなど、ゴールキック以外でも正確さは変わりません。

どこからでもゴールを狙えるキック力、正確さはもちろんのこと、どんな場面でも冷静にキックを蹴ることができる精神力にも驚嘆の一言です。

的確で丁寧なパスが凄い!

さらに、スタンドオフとして欠かせない能力が、ずば抜けたパスセンス。
相手のタックルを受けながらのオフロードパス、相手を引きつけてからの片手でのパス、どんな体勢からでも的確なパスを出すことができます。

そして、決して適当なパスや強すぎるパスではなく、スピードや回転が受け手側にとって取りやすいパスであることも重要なポイントです。

状況判断・予測能力・タックル・ボディバランス、その他諸々凄い!

世界最高と言われるスタンドオフは、決してパスやキックの能力だけではありません。
その瞬間瞬間の状況判断で相手に隙があれば自分でも積極的に仕掛けますし、どうボールを展開すればどうなるかとうゲームを組み立て予測する能力も圧倒的です。

さらに、ディフェンスでも積極的にタックルをこなし、体の大きなフォワード相手にも当たり負けしない体感の強さ・ボディバランスを持っています。他にもステップ、スピード、ランニングのコースどりなど、凄いところをあげればキリがないでしょう。

基本に忠実なハードワーカーなのが凄い!

上記でダン・カーター選手の様々な凄いところを述べてきましたが、個人的に最も凄いと思うのが、「基本に忠実」で「ハードワーカー」なところです。

ラグビーではボールを持ったら正面を向け、と言われます。体の軸が斜めを向いてしまうと、それだけでプレーの選択肢が狭まり、ディフェンスがしやすくなるからです。
ダン・カーター選手の場合、体の正面が常に相手ゴールラインと正対しています。これだと相手はパスなのか、切り込んでくるのか、どちらにステップを切るのか、常に複数の選択肢を頭に入れなければなりません。

もちろん、他の選手も意識していますが、高いレベルではディフェンスのプレッシャーも強く、基本通りを貫くことが難しくなるもの。ダン・カーター選手は世界トップレベルでプレーし続けてきたこともあり、高いレベルで基本を実践できているということでしょう。

また、もう一点はその仕事量。
36歳となるダン・カーター選手は、それでも対サントリー戦で最後の最後までタックルに入り、すぐに立ち上がって次に備えていました。

世界最高の選手と言われるのは、もちろん素晴らしい才能やセンスに恵まれている面もあるのでしょう。
しかし、それだけではなく、勝利への思いと高いレベルで基本を実現していることこそが、その実績・名声を支えているのだと感じました。

ダン・カーター選手の日本での活躍に期待!

以上、ダン・カーター選手を知らない人にもわかりやすく、どれだけ素晴らしい選手であるかということをお伝えしてきました。
正直、ダン・カーター選手をよく知る人からは、「まだまだこんなもんじゃねぇぞ!」とお叱りを受けるかもしれないと思いながら記事を書いています。

これからの2年間、神戸製鋼の中心選手として活躍してくれると思いますので、機会があればぜひラグビー界最高のスター、ダン・カーター選手のプレーを生で観戦してみてください!

さらにダン・カーター選手を知りたい人は自伝もおすすめ!

おーつき
ダン・カーター選手のトップリーグで見られるとは思わんかったなぁ。
たーじ
そやなぁ。日本も2015年W杯で世界から注目されたし、そのあたりの流れもあるんかもしれんな。
オファーを出した神戸製鋼にも、答えてくれたダン・カーター選手にも感謝やな。
おーつき
結構、いろいろ書いたけど、まだまだダン・カーター選手の魅力を伝え切れてない気がするわ。
たーじ
神戸製鋼の選手も言ってたけど、プライベートから高いプロ意識を持ってて、食事、練習量、練習に取り組む姿勢なんかも勉強になるって言ってたわ。外国人選手ってちょっといい加減なイメージもあるけど、ダン・カーター選手に関しては当てはまらへんみたいやな。
たーじ
さすがやな。デビュー戦後のインタビューも謙虚に感謝を伝えながらも、自分のプレーに自信を持ってるのが伝わってくる感じやったな。
その辺も含めて、ダン・カーターについて、もっと知りたいっていう人は、『ダン・カーター自伝 オールブラックス伝説の10番』っていう本が出てるから、そっちを見てもらうといいかもやな。