あまりラグビーに馴染みがない方、最近初めて興味を持った方などを対象に記事を作成しています。
最後まで読むと、だいたい5分くらいかかります。

画像参照:朝日新聞デジタル
セットプレーで目立ってることが多いな。
キャッチングがうまいロックがいると、ラインアウトもキックオフも安定するしな。
練習でもロックと当たるんは嫌やわ。
さて、ほなそんなロックが試合の中でどんな動きをして、どんな役割を持ってるか見ていこか!
目次
ロックの特徴!チーム1の身長で空中戦をこなすハードヒッター!
ロックは「LO」と略される、スクラムではフロントローとバックローに挟まれる中間のセカンドローと呼ばれるポジション。
背番号は4番と5番で、4番が左ロック、5番が右ロックとなります。
体格的な特徴を言えば、チームで一番身長の高い選手が務めることが多く、世界を見ると身長2m前後という選手も珍しくありません。
また、身長も必要ですが、スクラムの際にフロントローを後ろからプッシュする推進力の役目もあるので、パワーも重要な要素。
世界標準では体重は110kg〜120kgと、高身長で筋骨隆々な選手を間近で見るとその迫力に圧倒されてしまいます。
空中戦を制圧せよ!セットプレーがロックの見せ場!
得点やタッチアウト、何らかの反則によってゲームが切れた際に再開するプレーをセットプレーと呼びます。
このセットプレーでロックは真価を発揮します。
代表的なセットプレーとしては以下の3つ。
- 得点が入った場合はキックオフ
- ボールがタッチラインから出た場合はラインアウト
- フィールドでの軽い反則があった場合などのスクラム
ロックはこのセットプレーのどれもに深く関わっています。
キックオフでの動き
キックオフでは大きな体格を活かして、相手より高い位置でボールをキャッチします。
より到達点を高めるために、ラインアウトのように味方選手がサポートすることも。
ディフェンス側であれば、相手選手と競り合ってボールを奪いに行きます。
もし、ボールを味方側に弾くことができれば、一気に大きなチャンスとなることも多いビッグプレーです。
ラインアウトでの動き
ラインアウトではスロワーが投げ入れたボールを、味方選手にサポートしてもらって高い位置でキャッチします。
ロックなどのジャンパーの前後に位置するリフターと呼ばれる選手が、ジャンパーの太ももあたりを持って支え、高い位置で滞空時間を稼ぐプレーですね。
相手チームも同じようにロックをサポートしてボールを奪いにきますので、到達点が高ければそれだけ安全にボールを確保することができて有利になります。
ここでも、身長が大きな利点となるわけです。
スクラムでの動き
スクラムではロックはプロップのお尻に肩を当ててプッシュします。
スクラムの役割分担の言葉で、「押されるのはプロップが悪い、押せないのはロックが悪い」という言葉があります。
プロップが相手に負けて良い姿勢が取れないと、ロックの押しが伝わらず、一方的にやられてしまう。
逆にプロップが勝って良い姿勢を取れていたとしても、ロックの押しが弱ければスクラムを押せない、という意味です。
ロックはスクラムにおいても、それだけ重要な役割を占めているんですね。
プロップはスクラムを押すための準備作り、ロックは実際に押すための推進力って感じかな!
じゃあ、今度はロックのフィールドでの動きを見ていこう!
巨体を活かしたパワフルなプレー!長い手を活かした巧みなボール捌きにも注目!
セットプレーの中心選手として活躍するロックですが、フィールドで求められる役割も非常に多岐に及びます。
特に現代ラグビーではフロントローとセカンドローを合わせたタイトファイブ(スクラムで重要かつきついポジションの五人)にも、サードロー並みの運動量やパススキルを求められることが多くなっています。
ですが、今回は初心者編ですので、その中でも特にロックに必要とされる基本的な能力を見て行きましょう。
求められるのは激しい当たりと運動量!リーチを活かしたプレーも!
ロックにはその恵まれた体格を活かした突破力や激しいタックル、それを80分間継続できるたけのタフネスが求められます。
スクラムでも消耗が激しい上に、ブレイクダウンをはじめとしたフィールドでの仕事も求められるので、ハードヒットを続けてもバテないコンタクトフィットネスは必須。
また、タックルに来た相手を片手で突き放すハンドオフや、タックルを受けた状態からのオフロードパスなども見どころ。
これらのプレーは高身長で手が長いロックの選手が得意とするプレーと言えます。
厳しい状況でも諦めない不屈のメンタル!
ロックに求められる役割は多いですが、共通しているところは『体を張る』ということです。
ロックの恵まれた体格を活かした激しいブレイクダウンやタックルはチームを奮い立たせます。
ビッグタックル一発でそれまで劣勢だった流れがガラっと変わることがあるのがラグビーの面白いところ。
ロックにはどんな厳しい状況でも激しさを失わなず、プレーの質も量も落とすことがない不屈のメンタルが必要とされるのです。
言葉ではなく体を張ったプレーで他のチームメイトを引っ張って行く、タフガイを地で行く姿が、ラグビーの本場NZの少年たちの憧れでもあるそうです。
重要な才能!ボールの着地点を読む力!
相手タックルをものともせずにビッグゲインしてくれたり、ラックで相手のサポートをめくってボールをとったりとか。
野球の外野手に近いって言われてて、いち早く正確な落下地点を予測する力がいるんやけど、これは結構センスになってくるらしいわ。
まぁ、これはあればいいくらいの話で、やっぱりロックとして重要なんは激しいプレーを80分間続けられるってところかな。
おーつきは体力持たんし、すぐ足止まるよな。
ちゃうねん!プロップは要所で全力で当たればいいから、温存してんねん!
完全にプレー止まってるところやんけ!
トップリーグの注目ロック

画像参照:サンウルブズ公式サイト
大野均選手(福島県立清陵情報高校→日本大学→東芝ブレイブルーパス)
史上最多の日本代表キャップ数98、前人未到の100キャップを目前に控えた大野選手はラグビーを始めたのは大学時代というから驚きです。
30歳前後で引退を考えるラグビーの世界では一般的ですが、39歳でまだまだ現役トップレベルの鉄人。
出場すれば、まず間違いなく最年長となるであろう、次のワールドカップでの活躍にも期待です!

画像参照:サントリーサンゴリアス公式サイト
真壁伸弥選手(仙台工業高校→中央大学→サントリーサンゴリアス)
2016-2017年のシーズン、サントリーの優勝に大きく貢献した真壁選手。代表キャップ数も34に伸ばし、実力経験ともに油の乗り切った時期。
最近は怪我に泣くことも多いが、スクラムワーク、ブレイクダウンともに一流の実力者です。
また、ウイスキー好きでも知られ「まかさんぽ」というユニークな個人ブログも好評。

画像参照:パナソニックワイルドナイツ
宇佐美和彦選手(西条高校→立命館大学→パナソニックワイルドナイツ)
トップリーグの日本人の中で最長身の197cmを誇るのが、宇佐美選手。
ベテランの大野選手、今が旬の真壁選手に対して、宇佐美選手はまさにこれからという選手。
代表キャップ数も着実に伸ばしており、2019年のワールドカップイヤーには、代表でもトップリーグでも中核をなすに違いない注目株の選手です。